911を買おうと思ったきっかけについてお話しします。
わたしは現在インプレッサWRX(GC8)に乗っています。
古いクルマですが、とても気に入っています。
他に欲しいと思えるクルマも無いため、今のところ買い替える予定はありません。
でも、そんなわたしでも、いつかは乗りたいと憧れているクルマがありました。
それが911です。
GC8の好きなところはたくさんありますが、その一つが「水平対向エンジン」です。
エンジン音を聞いているだけで、幸せな気持ちになります。
スバル以外で「水平対向エンジン」を搭載しているクルマがあると知った時から、いつか乗ってみたいと思っていました。
(今ではトヨタの86もありますが、、)
ある日、こーら氏に「退職金でポルシェを買うのが夢」だと話しました。
「ポルシェ」と言ったのは、911は無理かもしれないので、ボクスターやケイマンも視野に入れて、という意味でした。
小さい子供が「大きくなったらアイドルになる!」と言っているのと同じようなテンションで、雑談として言ったつもりでした。
その日から、こーら氏がポルシェについていろいろと調べてくれるようになりました。
ポルシェに乗っていた知り合いに、メンテナンスについて聞いてくれたり、それぞれの型の911がどんな特性を持っているか調べてくれたり、長風呂だなと思ったらお風呂からポルシェ動画を見ている音が聞こえてきたり、、。
そして、週末になると、「今日は○○県のお店までポルシェを見に行こう」、「△△県のお店に良さそうな子がいる」と、ポルシェを見に連れて行ってくれるようになりました。
でも、まだこの時は、ポルシェなんてわたしには似合わない、と思って、あまり本気で考えておらず、ドライブをしてクルマを見に行くことを楽しんでいる感じでした。
しかし、こーら氏は、わたしより真剣でした。
「退職金で買う」と言っても、わたしが定年を迎える頃は、きっとMTの911は現在より大幅に値上がりしており、たとえ奇跡的に見つかったとしても、程度の良いものはほぼ手に入らないだろうと考えていたからです。
数十年後に、高価で程度の良くないものを買うよりは、まだ自分たちが手の届く値段でMTの911が買える今のうちに購入しておき、きちんとメンテナンスをしながら長く乗り続けた方が良い、というのが彼の考えでした。
はじめのうちは、購入を前向きに考えられなかったわたしでしたが、こーら氏と話をするうちに、少しずつ購入を真剣に考えるようになっていきました。
ポルシェに乗るなら、わたしのクルマということではなく、二人の共有のクルマにしたい、と思っていたわたしに、こーら氏が出した条件は一つ、「NAであること」でした。
わたしはターボにこだわりはなく、水平対向であれば良かったので、カイエンやパナメーラなどは選択肢になかったのですが、ボクスターやケイマンは選択肢に入っていました。
そしてある日、なんとなく見に行ったお店で、真っ赤なレザーパッケージの内装の黒い911に出会います。
革張りの内装に強く惹かれますが、赤と黒のコントラストのインパクトがすご過ぎて、やはり「わたしには似合わない」という気持ちが心の中を支配してしまい、購入に踏み切れませんでした。
その翌日、別のお店に、白い911(997.2)カレラSを見に行きます。
白と黒のツートンの外装、そして内装はレザーパッケージ、色はおとなしいテラコッタ。
見た瞬間、一目惚れでした。
ずっと「かわいい」を連発していたような記憶があります。
わたしが気に入ったのを見て、こーら氏はお店の人に「エンジン音を聞かせてほしい」と頼んでいました。
お店の人は快諾し、エンジンをかけてくれました。
わたしは、これがポルシェの水平対向の音なんだ、、と、しみじみ聞き入っていました。
わたしには似合わないかもしれない、けど、この子に乗りたいな、そう思いました。
その子が、げこ太です。
命名は、こーら氏。
実は、いろいろなお店にポルシェを見に行き始めた頃から、いつか買うであろうその子を、二人で、そう呼んでいました。
外装の「キャララホワイト」という色の名前も気に入っています。
大理石の白、という意味だそうです。
白いので、たまに、「げこ太」ではなく、「アルピノのカエル」と呼んだりもしています。
雨もよく似合います。
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